白いむし歯には要注意!
進行の早いむし歯から、
お子さまを守りましょう
歯の一部が変色している
歯が欠けている
歯に黒ずみがある
歯を痛がる
冷たいものを食べたり飲んだりしたときにしみる
歯磨きを嫌がる
むし歯は感染症です。生まれたての赤ちゃんのお口の中にはむし歯菌は存在しません。食器の共有やキスなどで、まわりの大人が子どもにむし歯菌を移さないように気を付けましょう。
むし歯というと黒い穴があくイメージをお持ちの方も多いでしょう。しかし、子どもの場合は、変色することなく白いまま、むし歯になることがあります。神経に達しても痛みを訴えないケースもあり、発見が遅くなりがちです。
子どものむし歯「急性う蝕」の方が、進行速度が早い
子どものむし歯「急性う蝕」はたて方向に深く、慢性う蝕は横方向に浅く広がる
慢性う蝕は黒や茶色になるが、子どものむし歯「急性う蝕」は白いまま進行する
「急性う蝕」は、乳歯や生えたての永久歯によくみられます。乳歯は永久歯と比べてやわらかく、むし歯に感染すると急速に進行します。そのうち抜けるからと思って乳歯のむし歯を放置していると、永久歯がむし歯になったり、正しい位置に生えてこなっかたりといった問題が生じることがあります。
治療のために削った歯は、二度と元にはもどりません。削る量を抑えるためには、むし歯をできるだけ早く発見してすぐに治療を始めることが大切です。
むし歯は初期の段階では自覚症状がなく、ご自身や保護者の方が気付くことは難しいでしょう。白いまま進行する急性う蝕はなおさら発見が困難です。乳歯のむし歯は永久歯にも悪い影響を及ぼす可能性がありますので、定期的に歯科医院で検診を受けるのがおすすめです。
乳歯が生え始めたら歯医者さんデビュー
個人差はありますが、生後半年ほどで乳歯が生えてきます。歯はたとえ1本でも、むし歯になる可能性があります。歯が生えたら、できるだけ早く、正しいお口のケアを始めましょう。
生え始めの乳歯は未熟で、むし歯になりやすいのが特徴です。むし歯になってからではなく、ならないように歯科医院に通いましょう。予防のために歯科に通っていると、治療が必要になったときもスムーズに行えます。
乳歯が生え始めた頃が最適です。この時期は、本格的な人見知りが始まっていないので、歯科医院の雰囲気にもすぐに馴染めます。
歯が生えたら、ガーゼで歯を拭くことから始めます。慣れてきたら赤ちゃん用の歯ブラシを使って、歯磨きの習慣をつけましょう。歯ブラシは月齢に合ったものを選んでください。自分でうがいができるようになったら、歯磨き粉を使用します。仕上げ磨きは専用のブラシを使って、永久歯が生え揃うまで行ってください。
毎日の効果的なブラッシングと、歯科医院での予防ケアを併用して、むし歯を予防しましょう。
上下の歯がそれぞれ4本ずつ生えてきたら、フッ素を塗布しましょう。歯科医院で使われるフッ素とはフッ素化合物のことで、むし歯を予防する効果があります。歯科医院で取り扱っているフッ素は濃度が高く、3カ月から半年ほど効果が持続します。定期的に塗布して、むし歯になりにくい強い歯を作りましょう。
フッ素は、さまざまな食べものに含まれているミネラル成分で、身体への安全性が認められているものです。
酸に溶けにくい強い歯を作ります。また、初期のむし歯を修復する効果や、むし歯菌のはたらきを抑える効果も期待できます。
市販されているフッ素入りの歯磨き粉やジェルで、ご自宅でもフッ素を塗布することが可能です。当院では、お子さまに適した濃度の製品の選び方をアドバイスします。
生え始めの歯は溝が深いため、汚れが溜まりやすくむし歯になりやすいのが特徴です。その溝を歯科用プラスチック樹脂で埋めて、むし歯を予防する処置をシーラントとよびます。シーラント治療後は、定期検診で異常がないかのチェックを受ける必要があります。
歯の溝を歯科用プラスチック樹脂で埋めて、汚れがたまらないようにすることで、むし歯を予防する処置です。
溝を塞ぐので、歯磨きなどのお手入れがやりやすく、むし歯になるリスクを減らします。また、シーラントにはフッ素が配合されていて、歯そのものを強くする効果も期待できます。
奥歯や前歯の裏側など、歯ブラシが届きにくく、磨き残しが多い歯に適しています。生え始めの歯は溝が深いので、早めにシーラントを行いましょう。
むし歯予防の基本は歯磨きです。歯が生えてきたり、生え変わったりとお子さまのお口の中は常に変化しています。そのため、成長とともに、ブラッシング方法を変えていかなければいけません。
当院では、染出しで磨き残しが多い場所を確認したり、模型を使ったり、お子さまにわかりやすい方法でブラッシングを指導します。保護者の方には、仕上げ磨きのコツのアドバイスを行います。